膠原病(こうげんびょう)とは・・・
「膠原病」←難しい字だけどなんて読むの?どんな病気?怖そうな病気なのかしら? 高原に行くとかかる病気なの?
など、一般の方には見慣れない・聞きなれない、なんだか分からない・・・という印象の言葉ではないでしょうか。
今回は、「膠原病」について簡単にお話ししたいと思います。
☆「膠原病」というひとつの病気があるわけではありません。
ですから「胃潰瘍」や「喘息」などのようにひとつの病名ではないのです。
関節リウマチ・全身性エリテマトーデス・強皮症・多発性筋炎/皮膚筋炎・結節性動脈周囲炎の5つの病気は細胞と細胞の間を埋めている結合組織という部分に病変をきたします。結合組織は膠原線維というものから構成されているため、この5つの病気を包括して「膠原病」といわれています。共通する病態としては末梢の細い血管の血流障害がありますが、症状は多彩です。
この5つの病気のほかにも、結合組織に病変があり症状や検査所見が似ているシェーグレン症候群やベーチェット病なども膠原病に含めて考えるのが一般的です。
☆「膠原病」の原因は?
原因に関する研究は世界中でさかんに行われていますが、残念ながら原因は十分に解明されていません。
☆「膠原病」の診断は?
それぞれの病気に固有の特徴的な症状や検査所見の組み合わせから、各診断基準に則して診断されます。
同じ病名の患者さんでも症状や経過が異なる場合が多くあります。
☆「膠原病」の治療法は?
それぞれの病気に対しては、副腎皮質ステロイドや免疫抑制剤などの薬物療法を中心に患者さんの症状に見合った治療法が選択されます。
☆「膠原病」に共通する特徴
- 原因がよく分からない
- 発熱、倦怠感、体重減少などの全身性炎症性の症状
- 全身のいろいろな臓器に病変が発生する
- 慢性の病気 ・自己抗体が関連する自己免疫疾患